引っ越しをする際に「車のナンバー変更の方法がわからない」「ナンバー変更をしないとどうなるんだろう」と思う方もいるのではないでしょうか。
引っ越しでは、やらなければいけないことが多いため、事前にナンバー変更の流れを確認しておきたいですよね。
実は、引っ越しの際、車のナンバー変更をしなくても大丈夫なケースがあります。一方で、変更手続きを怠るとペナルティを受ける場合があるので注意が必要です。
この記事では、車のナンバー変更が必要になる基準と、手続きの流れを解説します。引っ越しの予定がある方は、ぜひ、参考にしてみてくださいね。
Contents
- 1 引っ越した場合は車のナンバー変更が必要?
- 2 引っ越しにともなう車のナンバー変更の期限
- 3 引っ越し先で車のナンバー変更をする際に必要な物
- 4 引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順①【車庫証明を取る】
- 5 引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順②【必要な書類を揃える】
- 6 引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順③【車ごと運輸支局へ向かう】
- 7 引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順④【手続きと手数料を支払う】
- 8 引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順⑤【ナンバープレートを交換する】
- 9 引っ越しの際に車のナンバー変更をしないとどうなる?
- 10 オンライン申請によってナンバー変更期間の猶予が可能
- 11 【まとめ】引っ越す際は事前にナンバー変更の流れを確認しておこう
引っ越した場合は車のナンバー変更が必要?
引っ越しをする場合は、住所変更の手続きが必要です。一方で、引っ越し先によっては、車のナンバー変更をしなくて良い場合があります。
ナンバー変更が必要になる基準は、以下のとおりです。不要なケースとあわせて確認してみましょう。
ナンバー変更 | 引っ越し先 | 具体例 |
必要 | 運輸支局の管轄外 | 八王子ナンバーの方が、八王子市から、管轄外の千代田区に引っ越す。(千代田区に引っ越す場合は、品川ナンバーに変更)など。 |
不要 | 運輸支局の管轄内 | 八王子ナンバーの方が、八王子市から、同管轄内の日野市に引っ越す。など。 |
運輸支局の管轄が変わる引っ越しの場合は、車のナンバー変更が必要です。管轄外になる場合は、ナンバープレートに記載のある地名が変更されます。
例えば、八王子市にお住まいの場合、日野市や青梅市、福生市などに引っ越しても、ナンバーの地名は「八王子」のままです。このような例では、ナンバー変更は必要ありません。
管轄がわからない場合は、国土交通省のページで確認が可能です。「全国運輸支局のご案内」から確認してみましょう。
引っ越しにともなう車のナンバー変更の期限
引っ越しをした際は、15日以内に住所変更の手続きをしなければいけません。
具体的には、車検証の住所変更をおこないます。車検証の内容変更をおこなう際に、状況に応じてナンバー変更が必要になると覚えておくと良いでしょう。
普通自動車の方が住所変更の手続きをおこなう場合は、管轄の運輸支局へ行きます。軽自動車の場合は、管轄の軽自動車検査協会事務所で手続きをおこないます。
どうしても、15日以内に都合がつかない場合は、オンラインから手続きが可能です。詳しくは、後述する「オンライン申請によってナンバー変更の猶予が可能」の項目を参考にしてみてくださいね。
引っ越し先で車のナンバー変更をする際に必要な物
ナンバー変更の必要性について解説しましたが、正式には「車検証に記載のある住所」の変更が必要になります。
引っ越しの際に慌てないためにも、流れを把握しておくことが重要です。まずは、ナンバー変更の際に必要な書類を確認してみましょう。必要な書類は、以下のとおりです。
- 車検証
- 車庫証明書
- 住民票
車検証は、ダッシュボードに保管している方が多いかもしれません。車検証の保管場所がわからない場合は、まずはダッシュボードを確認してみると良いでしょう。
車庫証明書は、警察署で取得します。詳しい方法は、次章で解説します。
住民票は、3ヶ月以内に発行されたものを用意します。転入手続きなどで役所へ行く機会があれば、その際に住民票を一緒に取得しておくと良いでしょう。
次章から、車のナンバー変更の手順を解説します。順番に確認してみましょう。
引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順①【車庫証明を取る】
車庫証明書の取得手続きは、警察署でおこないます。手続きに必要な物は、以下のとおりです。
- 印鑑
- 配置図
- 収入印紙
- 自動車保管場所証明書
- 保管場所の使用承諾証明書など
車の名義人と異なる方が手続きをおこなう場合は、委任状が必要になるため、注意しましょう。
車庫証明を取得する際の詳しい流れは、下記の記事で詳しく紹介しています。必要な書類なども解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順②【必要な書類を揃える】
車のナンバー変更の手続きをおこなう前に、必要な書類が揃っているか確認しておきましょう。
車のナンバー変更をする際に必要な書類は、以下の3つです。
- 車庫証明書
- 車検証
- 住民票
書類がそろったら、各所で手続きをおこないます。車が軽自動車の場合は、軽自動車検査協会に向かいましょう。普通自動車の場合は、管轄の運輸支局でおこないます。
管轄内での引っ越しの場合は、書類の提出のみで手続きは完了です。管轄外に引っ越す場合は、新しいナンバープレートに変更します。
引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順③【車ごと運輸支局へ向かう】
管轄の変更がともなう引っ越しの場合は、ナンバープレートが交換になるため、車で向かいます。
その際は、管轄の運輸支局へ車ごと持ち込みましょう。管轄の運輸支局は、ナンバープレートに記載のある地区です。
なお、軽自動車の場合は、軽自動車検査協会で手続きをおこないます。
引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順④【手続きと手数料を支払う】
各窓口で、手数料納付書と、自動車税申告書、環境性能割の申告書へ記入をおこないます。記入が完了したら、窓口で350円分の印紙を購入しましょう。
納付書とあわせて、窓口に書類を提出しますが、手続きに時間がかかる場合があります。他に用事がある場合は、時間に余裕がある日を選ぶと良いでしょう。
ナンバー変更の手続きにかかる主な費用は、以下のとおりです。(※普通自動車の場合)
項目 | 費用 | 補足 |
変更手数料 | 350円 | 窓口で支払います。 |
車庫証明取得費用 | 2,500〜3,000円 | 自治体によって費用が異なります。 |
ナンバープレート代 | 約2,000円
(軽自動車:約1,500円) |
管轄外に引っ越す場合にかかります。 |
※希望ナンバー取得 | (3,900〜5,600円) | ※希望ナンバーを取得する際にかかります。 |
※図柄 | (7,000〜9,200円) | ※ナンバープレートの図柄を変更する際にかかります。 |
※代行手数料 | 自身で手続きする場合は0円 | 代行サービスを利用する際にかかります。費用は、業者によって異なります。 |
軽自動車の場合は、各軽自動車検査協会によって費用が異なります。事前に、以下の軽自動車検査協会のページで確認してみてくださいね。
軽自動車検査協会:お問い合わせ先(全国の事務所一覧)
引っ越し先で車のナンバー変更をする際の手順⑤【ナンバープレートを交換する】
提出した書類に不備がなければ、新しい車検証が発行されます。管轄が変更になる場合は、あわせて新しいナンバープレートが交付されます。
一般的には、窓口にドライバーが用意されているため、自身で取り替えます。ナンバー変更が交換が完了したら、古いナンバーを返却します。
引っ越しの際に車のナンバー変更をしないとどうなる?
引越しの際に、車のナンバー変更をおこなわなかったとしても、特別な罰則はありません。
一方で、車検証の内容を変更しない場合は「道路運送車両法」の違反になるため、注意が必要です。道路運送車両法に違反する場合、最大で50万円の罰金が発生する可能性があります。
その他の主なペナルティは、以下のとおりです。
- 各種通知が自宅に届かなくなる
- 本人確認がスムーズにいかなくなる
- 税金や保険、反則金等の通知や書類が届かなくなる
車検証の変更をおこなっていない場合、自動車の売却、廃車の際にスムーズに手続きが進まなくなる可能性があります。
また、違反をした際の反則通知等が自宅に届かなくなるため、注意が必要です。反則金の支払いが滞っている場合、車検が通らなくなるなどのデメリットが発生します。
ペナルティを受けないためにも、引っ越しをした際は、速やかに車検証の変更手続きをおこなうようにしましょう。
オンライン申請によってナンバー変更期間の猶予が可能
2022年1月より、ナンバー変更に猶予期間が付与されるようになりました。
内容は「次回の車検時までナンバー変更の期間が猶予できる」というものです。この制度を利用する場合は、ネットの「自動車ワンストップサービス(OSS)」ページから手続きをおこないます。
オンラインで手続きができるため、引っ越し後の忙しい時に運輸支局まで出向く必要がありません。
オンラインで手続きを完了させた後は、次回の車検時までに運輸支局へ行き、手続きをおこないましょう。
一方で、引っ越しから15日以内に手続きをしなければいけないのは変わりません。OSSを利用する場合でも、15日以内にオンラインで住所変更の手続きをしてくださいね。
普通自動車のお手続きは、下記の「自動車ワンストップサービス」ページからどうぞ。
軽自動車の場合は、下記の「軽自動車OSS」が利用可能です。
【まとめ】引っ越す際は事前にナンバー変更の流れを確認しておこう
この記事では、引っ越しの際の車のナンバー変更の必要性と、手続きの流れを解説しました。
中には「忙しくて自身で手続きができない」「料金を支払ってでも代行サービスを利用したい」と考える方もいるでしょう。
その場合は、代行サービスを利用するのもオススメですよ。代行サービスを利用することで、わざわざ運輸支局等へ出向く必要がなくなります。
代行サービスを利用できる主な場所は、ディーラーや自動車販売店、行政書士などです。一般的な費用は30,000〜50,000円ほどとなっています。気になる方は、お近くのディーラーや、行政書士を調べてみてくださいね。
下記の記事では、月極の駐車場が探せるサイトを紹介しています。引っ越し先で車の保管場所をお探しの方や、近辺の駐車場を比較検討したい場合は、ぜひ参考にしてみてくださいね。