「車は長く乗ったほうが得」「長く乗り続けたほうが維持費を抑えられる」と聞いたことがあるのではないでしょうか。
ディーラーでは車の買い替えを強くオススメされがちですが、実は1つの車に長く乗り続けたほうが生涯支出を大きく節約できるんですよ。
本記事では、車は長く乗ったほうが得な理由5つと、維持費を節約する方法について紹介しています。
この記事を読めば、車を買い替えるか乗り続けるか、生涯維持費をもとに判断できるでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
車は長く乗ったほうが得である理由
車は長く乗ったほうが得である理由は、主に以下の5つ挙げられますよ。
- 車両購入費用を節約できる
- 下取り手数料を抑えられる
- カーローンの利息を抑えられる
- リセールの下がり幅を減らせる
- 適切な時期にメンテナンスをしやすい
特に、車を長く乗り続けることで、車両の購入資金を節約する効果があります。
車両を買い替えるためにかかる費用は、「車両購入費用」「下取り手数料」「ローンの利息」が特にひっ迫するところでしょう。
次の項目から、車に長く乗ったほうが得である理由について、1つ1つお伝えしていきますね。ぜひ読み進めてくださいね。
車は長く乗ったほうが得である理由①「車両購入費用を節約できる」
まずはじめにお伝えする、車は長く乗ったほうが得である理由は、「車両購入費用を節約できる」点ですよ。
車はこまめに買い替えるよりも長く乗り続けたほうが、年間維持費を節約できますよ。
3年ごとに買い替えるのと、20年乗り続けたときの年間維持費を比較すると、長く乗り続けたほうが60年間で3000万円以上の経済的なメリットを得られます。
3年・5年・10年・20年ごとの年間維持費比較 | |||
年間維持費 | 20年間の維持費 | 60年間の維持費 | |
3年ごと | 86万円 | 1720万円~ | 5160万円~ |
5年ごと | 60~86万円 | 1200~1720万円 | 3600~5160万円 |
10年ごと | 35~60万円 | 700~1200万円 | 2100~3600万円 |
20年ごと | 35万円~ | 700万円~ | 2100万円~ |
上記の表を見れば、20年間乗り続けるだけでも1000万円以上の資金を節約できるため、その節約効果は一目瞭然ですよね。
車は長く乗ったほうが得である理由②「買い替える手数料を抑えられる」
次にお伝えする、車は長く乗ったほうが得である理由は、「車両を買い替える手数料を抑えられる」ところですよ。
頻繁に車を買い替えるときは以下の場面で手数料が発生しますが、車を長く使用することでこれらの手数料を削減できます。
- 廃車時
- 下取り
- 車庫証明申請時
- 代行依頼時
廃車にかかる手数料
廃車手続きは、解体や運搬、リサイクルにかかる費用が発生します。例えば、解体費用だけでも一般的には2~3万円程度が必要になるんですよ。
廃車にかかる手数料
- 解体費用 20,000~30,000円
- 運搬費用 10,000~30,000円
- リサイクル費用 0~20,000円
メンテナンスをこまめに行い、車を長持ちさせることで、廃車にかかる手数料を減らせるでしょう。
下取り手数料
下取りにおいても車を査定し、手続きを行うためには費用がかかります
下取り手数料
- 手続き・下取り車代行費用 5,000~15,000円
- 下取り査定料 5,000~10,000円
下取りをするとなると、売却費用を手に入れられると思いがちですが、査定を行うのは専門のスタッフであり、査定手数料を少なからず取られているでしょう。
車庫証明手数料
車を購入する際には車庫証明の取得が必要ですが、その手数料は最低でも2,700円からかかります。
車庫証明の取得は車屋さんに代行依頼することも可能ですが、その分予算がかさむことになるでしょう。
代行手数料
車を買い替えたり名義を変更する際に、ディーラーに依頼することで多くの代行手数料が発生します。
代行手数料
- 納車費用
- 下取り代行費用
- 車庫証明手続き代行費用
- 検査登録代行費用
- 希望ナンバー代行費用
- 預かり法定費用
納車費用や下取り代行費用、車庫証明手続き代行費用など、これらを少しでも減らすためにも愛車と長く付き合うことで節約ができるでしょう。
車は長く乗ったほうが得である理由③「ローンの利息を抑えられる」
3つ目にお伝えする、車は長く乗ったほうが得である理由は、「カーローンの利息を抑えられる」ことですよ。
カーローンの利息は、銀行系・ディーラーで変わり、以下の通りです。
平均的なローンの利息
- 銀行系カーローン 1~2%
- ディーラーローン 4~8%
仮に銀行で年利2%のローンを契約した場合、600万円の車両で5年返済するとなると、309,966の利息金(※)が発生することになりますよ。
(※)ローン計算ドットコム
長期間にわたって同じ車を乗り続けることで、新たなローンを組むことなくこの負担を軽減できます。
車は長く乗ったほうが得である理由④「リセールの下がり幅を減らせる」
4つ目にお伝えする、車は長く乗ったほうが得である理由は、「リセールの下がり幅を減らせる」ことですよ。
新車登録から1年経過すると購入価格の約30%、3年経過で約45%、5年経過で約60%も下落すると言われています。
仮に新車価格600万円の車両を5年後に下取りに出したとすると、240万円の価値まで下落してしまうのです。
これはいわば、360万円の資産が自然に溶けてしまっていることと同じ意味になるかもしれませんよ。
特に購入後の最初の数年間は価値が大きく下落しますので、この期間に買い替えることなく維持することで、損失を最小限に抑える効果が期待できるでしょう。
車は長く乗ったほうが得である理由⑤「適切な時期にメンテナンスしやすい」
最後にお伝えする、車は長く乗ったほうが得である理由は、「適切な時期にメンテナンスしやすい」ことですよ。
ディーラーによっては、まだ使えるパーツなのに早めに交換を推奨されることが多々あるでしょう。
もし、長く乗り続けていれば、ある程度のパーツ交換の時期や必要箇所を把握できるかもしれません。
「今すぐに交換は必要ではないけど、あと2万㎞後に検討してみましょう。」などのプランニングを車屋さんと話ができるでしょう。
車を長く乗り続けることで、オーナーとしての経験が豊かになるため、正確なメンテナンス時期や必要な修理を見極める知識を身につけることができます。これは、不必要な部品交換を回避し、経済的なメンテナンスを計画する上で大きなメリットとなりますよ。
そもそも車は何万km・何年乗れる?
「そもそも車ってどのくらい走らせることができるの?」と気になる方もいるでしょう。
車は定期的なメンテナンスや修理をすることで、トラブルなくいつでも乗ることができますよ。
筆者も20万㎞以上の車両に乗っていますが、未だにエンジントラブルで止まったことはありません。
車の寿命は使用頻度やメンテナンスの質に大きく依存しますが、適切にケアをすれば多くの車が数十万㎞、または数十年にわたって乗り続けることが可能です。定期的な保守や適宜な修理が車を長持ちさせる鍵となります。
車を長く乗るメリット・デメリットを知っておこう
車を長く乗る上で、メリット・デメリットを把握しておくことで、予期せぬ出費を避けられるでしょう。
メリット
前述しましたが、車を長く持つことで、経済的なメリットが多数あります。
メリット
- 下取り手数料を節約できる
- 車庫証明の費用を抑えられる
- 車屋さんの代行手数料を節約できる
例えば、車の購入時以外に発生する様々な手数料の節約、車庫証明の費用削減、ディーラーや業者に支払う代行手数料の低減などが挙げられます。
これらの積み重ねにより、数百万円にものぼる節約効果が見込めるでしょう。
以下の記事では、車に長く乗ると得られる経済的なメリットについて解説していますので併せてご覧くださいね。
デメリット
一方で、車を長く乗ることにはいくつかのデメリットもあります。
デメリット
- パーツ交換の頻度が多くなる
- パーツ交換・修理費用が高くなる
- 車検費用が高くなる傾向
- 予期せぬマシントラブルが起きる
- 重課税が発生する
- 車両価値が底値になってしまう
古くなった車では、パーツの摩耗や交換頻度の増加、車検や修理費用の高騰、予期せぬ機械トラブルのリスクがあります。
また、環境基準の変更などにより重課税される可能性もあり、時にはその価値が底値になることも考慮しなければなりません。
車に長く乗るデメリットについて詳しく知りたい方は、併せて以下の記事をご覧くださいね。
車の維持費を節約する方法はたくさんある
車を長く乗ることで維持費を節約するなら、並行して自動車保険や駐車場料金の見直しをオススメしますよ。
自動車保険の見直しや駐車場料金の再検討、定期的なセルフメンテナンスの実施や、所有するスペースの貸し出し、車のシェアリングを検討することなどが節約への一歩になるでしょう。
車の維持費を実質0円にする節約方法
- 自動車保険の見直し
- 駐車場の料金を見直す
- セルフメンテナンスをする
- 自宅のスペースを貸し出す
- 車両をシェアリングする
- ソーラーカーポートを導入する
- 定期的に専門店でメンテナンス
上記の維持費を節約する方法について、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてくださいね。
【まとめ】車は長く乗ったほうが経済面で得をする
本記事では、車は長く乗ったほうが得である理由5つと、維持費を節約する方法についてお伝えしてきました。
新車を頻繁に購入することの出費を考えれば、車を長期間愛用することは大きな経済的利益をもたらします。ただし、車を長く持つためには、適切なメンテナンスと時には必要な修理が不可欠です。
これから車を長く乗り続けるなら、万が一のトラブルに備えて、JAF会員になっておくことをオススメしますよ。
ぜひ本記事を参考にして、維持費を節約しながら楽しいカーライフを送ってくださいね。