あなたは「古い車の税金ってなんであんなに高いの?」「維持費を抑える方法はあるのかな」と気になっているのではないでしょうか。
古い車は年式の古さから、パーツ交換や修復などの維持費がかかりますが、同時に税金面でも負担の大きさが話題に上がりますよね。
そこで本記事では、古い車の税金が高い理由や仕組みについて詳しく解説していきますね。
この記事を読めば、古い車にかかる税金について分かり、維持費を抑える方法も実践できるようになるでしょう。ぜひ最後までご覧くださいね。
Contents
古い車はなぜ税金が高いのか?
「古い車はなぜ税金が高いの?」その答えは、自動車税・重量税の重課が原因ですよ。
- 自動車税の重課
- 重量税の重課
自動車税・重量税の重課が施された背景としては、環境へ配慮したエコカーへの切り替えを促すためだと言われていますよ。
それぞれ、13年・18年経過するごとに重課されており、製造から20年以上経過している車両は、新車よりも+68%納税額が増えるんです。
次の項目から、自動車税・重量税の重課率について詳しくお伝えしていきますので、参考にしてくださいね。
古い車の税金が高いワケ①【自動車税の重課率】
古い車の税金が高いワケの1つ目は、「自動車税の重課率」の部分ですよ。
自動車税は、新車から13年以上経過すると約15%の重課税がかかるんですよ。
自動車税の重課率(※) | ||
排気量 | 新車~13年未満 | 新車から13年以上経過 |
1000㏄以下 | 29,500円 | 33,900円 |
1000~1500㏄以下 | 34,500円 | 39,600円 |
1501~2000㏄以下 | 39,500円 | 45,400円 |
2001~2500㏄以下 | 45,000円 | 51,700円 |
2501~3000㏄以下 | 51,000円 | 59,000円 |
3001~3500㏄以下 | 58,000円 | 66,700円 |
3501~4000㏄以下 | 66,500円 | 79,400円 |
4001~4500㏄以下 | 76,500円 | 87,900円 |
4501~6000㏄以下 | 88,000円 | 101,200円 |
6000㏄越え | 111,000円 | 127,600円 |
例えば、日産スカイラインGTRは2568~2771㏄なので、通常の自動車税よりも+8,000円だと分かるでしょう。
また、大排気量&13年以上経過車の場合、より高額な自動車税を払う必要がありますので、事前に計算しておくことをオススメしますよ。
(※)出典:ZURICH-自動車税は13年を超えると高くなる?10年・13年・18年など古い車(中古車)の自動車税・自動車重量税の重課 より
古い車の税金が高いワケ②【重量税の重課率】
古い車の税金が高いワケ2つ目は、「重量税の重課率」の部分ですよ。
重量税は車検時に払う税金であり、エコカー・新車(100%)・13年以上経過(約139%)・18年以上経過(約154%)の4つの段階で費用が変わります。
重量税の重課率(※) | ||||
エコカー | 新車 | 13年経過 | 18年経過 | |
~0.5t未満 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
0.6~1.0t未満 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
1.1~1.5t未満 | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
1.6~2.0t未満 | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
2.1~2.5t未満 | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
2.6~3.0t未満 | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
先ほどのスカイラインGTRを例にすると、1,430~1,480㎏の車重なので、37,800円の重量税がかかることが分かるでしょう。
また、自動車税・重量税の重課率をみると、日産スカイラインGTRは+約69%の課税されていることを知ったら驚くことでしょう。
古い車の中で、特に高い税金がかかる車
古い車の中で、特に高い税金がかかる車は、「18年以上経過+大排気量」ということも覚えておきましょう。
4500㏄以上で製造から20年以上経過した車両は、年間10万円以上の自動車税がかかりますよ。
例えば、「フォードエクスプローラー」「ランクル80」などが代表例として上がるでしょう。
「乗りたい車=古くて税金が高い車」な方は、後ほどお伝えする、旧車の維持費節約方法を参考にしてくださいね。
税金が最も安い車は「新車のエコカー」
「じゃあ、逆に税金が一番安い車はどんな車なの?」と気になる方もいるでしょう。
日本では「エコカー減税」・「グリーン化特例」・「環境性能割」の3つの制度があり、それぞれに該当する車両は税金面で優遇されていますよ。
- エコカー減税
- グリーン化特例
- 環境性能割
(※)出典:トヨタ公式サイト-エコカー減税・グリーン化特例・環境性能割とは より
エコカー減税
エコカー減税は、排出ガス・燃費性能が優れた自動車に対して、自動車重量税を軽減する制度です。以下の車両に適用になりますよ。
- FCEV(※1)、PHEV(※2)、BEV(※3)、天然ガス自動車
- クリーンディーゼル車
- 燃費基準60~120%達成車
また、エコカー減税対象期間中に購入した車両のみ、1回限り適用されるんですよ。
- (※1)FCEV(燃料電池自動車)
- (※2)PHEV(プラグインハイブリッド自動車)
- (※3)BEV(バッテリー式電気自動車)
グリーン化特例
グリーン化特例は、電気自動車・燃料自動車・プラグインハイブリッド車・天然ガス自動車の自動車税が優遇される制度です。
- FCEV、PHEV、BEV、天然ガス自動車
こちらもエコカー減税同様に、対象期間中に特例措置が適用されますよ。
環境性能割
環境性能割は、自動車の燃費性能に応じて、0~3%課税される制度です。
電気自動車や天然ガス自動車、クリーンディーゼル車については、非課税になりますよ。
- FCEV、PHEV、BEV、天然ガス自動車
- クリーンディーゼル車
- 燃費基準60~120%達成車
古い車の高い税金を抑えて乗り続けるなら「一時抹消」か「維持費節約」がオススメ
「古い車の高い税金を抑えて乗り続けたいな」という方は、一時抹消登録か維持費節約することをオススメしますよ。
- 保管しているなら一時抹消登録をする
- 税金以外にかかる維持費を節約する
保管しているなら一時抹消登録をする
車は所有しているだけで毎年5月に納付する自動車税の通知が来ます。
公道で乗らずに車庫に長い間保管している場合は、陸運局等で一時抹消登録をオススメしますよ。
一時抹消登録をすれば、毎年の自動車税の納付をストップできるのと、再登録が可能なんですよ。
「一時抹消していた車をまた乗り始めようかな」という場合、申請することで公道を走れるようになるでしょう。
税金以外にかかる維持費を節約する
一時抹消登録以外で、自動車税を抑える方法は、「税金以外の維持費を節約する」ことですよ。
そもそもの自動車税の金額を抑えることは、一時抹消登録のほかに車両構造変更しかありません。
ただし、車両構造変更に伴って、乗り心地やフィーリングが変わりますのであまりオススメはしません。
そのため、税金以外にかかる車の維持費7つを節約することを推奨しますよ。
- 自動車税
- 自動車保険
- 駐車場代
- 車検代
- ガソリン代
- オイル・エレメント交換
- タイヤ交換・履き替え
保険料を見直したり、自分でメンテナンスしたりなど具体的な方法は後ほどお伝えしていきますね。
古い車は税金以外にもメンテナンス費用が高い傾向
古い車は車両構造やパーツなど、劣化している個体が多く、乗り続けていくうちにメンテナンス・点検など、税金以外にも高い費用がかかる場合がありますよ。
筆者が所有しているクラシックミニは、年間20万円以上の維持費がかかり、そのうち10万円はメンテナンス・点検費用にかかることが多いんです。
仮に、18年以上経過で大排気量な車を所有するときは、税金以外にもパーツ交換費用や修理にかかるお金が必要になるかもしれません。
また、「維持費が高いから、メンテナンスをケチろうかな」となると、ゆくゆくは甚大な故障が起きて、メンテナンス費用以上の修理費につながりかねません。
古い車を所有するなら、税金やメンテナンス費などの維持費を確保しておくようにしましょう。
「年間60万円以上節約」古い車の維持費を抑える方法
「古い車の維持費をどうにか抑えたい」という方は、以下の方法を使って、年間60万円以上の費用を節約してみてくださいね。
- 自動車保険の見直し
- 駐車場の料金を見直す
- セルフメンテナンスをする
- 自宅のスペースを貸し出す
- 車両をシェアリングする
- ソーラーカーポートを導入する
- 定期的に専門店でメンテナンス
なかには、取り入れることが難しいものがあるかもしれませんが、1つでも利用して、維持費を節約することをオススメしますよ。
特にオススメなのは「シェアリングサービス」や「ソーラーカーポート」ですよ。
その都度、てこ入れをしなくても、利益を生み出して維持費に充てられるお金を増やしてくれるため、時間・金銭的な余裕をもたらしてくれるでしょう。
【まとめ】古い車の高い税金を抑えて、支出の負担を減らそう
本記事では、古い車の税金が高い理由や、維持費を節約する方法についてお伝えしてきました。
古い車は、現代車にはない魅力があり、ひとたび目にしたら欲しくなってしまう方もいるでしょう。
しかし、衝動的に購入してしまうと、思っていたよりも維持費がかかり、泣く泣く手放してしまう方も少なくありません。
いざ、あなたの好みの車を所有したとしても、まずは年間維持費を計算して、長く乗り続けられるかシミュレーションしてみることをオススメしますよ。