走行中にオーバーヒートで焦ったことはありませんか?オーバーヒートはエンジンへのダメージが大きく、故障の原因の1つです。
オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージを知っておけば、運転中の違和感に素早く気付けるかもしれませんよね。
そこで本記事では、オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージを3つと予防方法を解説します。
オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージ3選
- エンジン内部の損傷
- エンジン機能の低下
- 冷却システムの問題
万が一に備えて対処法も知っておけば、安心してドライブを楽しめるでしょう。ぜひ、最後までご覧ください。
Contents
オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージ①【エンジン内部の損傷】
初めに紹介する、オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージは「エンジン内の損傷」です。具体的には、次のような部品が損傷する可能性が高いんですよ。
- シリンダー
- ピストン
- コンロッド
- クランクシャフト
これらの部品は、エンジン内部の熱や圧力に耐えられる設計です。しかし、オーバーヒートでエンジン温度が異常に上昇すると、金属強度が低下して変形や破損が起きるんですよ。
最終的にエンジンが焼き付いて動かなくなり、場合によっては修理や交換が必要になるでしょう。
オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージ②【エンジン機能の低下】
次に紹介する、オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージは「エンジン機能の低下」です。
オーバーヒートになるとピストンや他のエンジン部品が損傷しエンジンの出力が低下するため、アクセルを踏んでもパワーが出ません。
症状が進むと、アイドリングができなくなり、最終的にはエンジンさえもかからなくなるでしょう。
また、エンジンオイルはエンジン内の熱を吸収・拡散することやエンジン内部の部品の摩擦を軽減し、潤滑する役割もしています。
ですから、エンジンオイルの劣化や不足によって、オーバーヒートが起きるケースもみられるんですよ。
オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージ③【冷却システムの問題】
最後に紹介する、オーバーヒートで起きるエンジンへのダメージは「冷却システムの問題」の場合があります。
オーバーヒートが起きる原因は、エンジンそのものの損傷ではなく、冷却システムに問題があるために起きます。
エンジン内の温度の上昇を抑える役割をする、冷却水のもれやサーモスタットの不具合があれば、冷却システムが正常に機能しなくなるでしょう。
また、アイドリング時にオーバーヒートが起きるときは、冷却ファンが故障しているかもしれません。オーバーヒートが起きたときは、同時に冷却ファンも点検することが大切です。
エンジンが故障すると、どれくらいの費用がかかる?
エンジンの修理費用は、故障の程度によって大きく異なります。例えば、エンジンオイルや冷却水の交換なら、1万円以内ですむでしょう。
軽度の故障であれば部品交換や修理・交換が必要になり、約1万円~10万円程度かかります。ただし、エンジンを修理する場合は、部品交換に加えて工賃が必要です。
また修理費用は、作業の工程の多さや部品の交換量によって異なります。エンジンが完全に故障してしまった場合、エンジンの載せ替えが必要です。
エンジンの乗せ換えは車種によって異なりますが、一般的に工賃を含めて数十万円から数百万円かかるでしょう。ですから、なるべく早いうちに対処しておきたいですね。
オーバーヒートでエンジンにダメージが起きたときの症状とは
エンジンがオーバーヒートによってダメージを受けた場合、次のような症状が表れることが一般的です。
- 異音や異臭がする
- 水温計の目盛りが上昇する
- 普段と走行状態が異なる
- ボンネットから煙や蒸気が出る
オーバーヒートが起きたときは、走行中に「カチカチ」といった金属音が聞こえる場合があります。
また、冷却水が漏れている場合、車内に甘い香りがしたりボンネットから煙や蒸気が出たりします。
ほかにも、冷却水が不足するとエンジン温度が上昇します。水温計の数値が高くなり、Hの表示を超えるでしょう。さらに、メーター付近にある水温警告ランプも点灯するかもしれません。
そのまま運転していると、アクセルを踏んでも加速しなくなるでしょう。このようなときはオーバーヒートを疑い、早めに対処することが必要です。
オーバーヒートでエンジンにダメージが起きる原因は何?
オーバーヒートは冷却システムの問題やエンジンの負荷によって起きるケースが多くみられます。
特に、冷却システムの詰まりやサーモスタット・ウォーターポンプの故障をすると、エンジンの温度を制御できなくなります。
また、エンジンオイルの不足や劣化があると、適切な潤滑ができなくなりエンジン内部の部品が摩耗してエンジン内の温度が上昇するでしょう。
これらの要因に注意し、定期的なメンテナンスと点検をすることで、エンジンのオーバーヒートのダメージを防ぐことが大切です。
車がオーバーヒートしたときの対処法は?
オーバーヒートの症状が表れた場合は、すぐに安全な場所で停車させ、水温計をチェックしてみましょう。目盛りがHマークの手前であれば、エンジンを切らずにアイドリングをしておきます。
アイドリングをさせたまま、ボンネットを開けてエンジンルームを冷やしましょう。ただし、冷却水がもれているときや、冷却ファンが回っていないときは、エンジンを切ってからエンジンルームを冷ましてください。
ボンネットを開けたら冷却水の量をチェックし、冷却水の漏れや不足があれば補充しましょう。エンジンオイルも同様に、汚れや不足があれば交換しておきましょう。
注意点は、エンジンルームの温度の上昇で、やけどをする危険性があることです。ボンネット自体に熱を持っているかもしれないため、ボンネットを開けるときは気を付けるようにしてください。
これらの対処は一時的なものです。オーバーヒートが再度起こる可能性も考えられますので、専門業者に預けて点検・修理しておくことがオススメです。
万が一のときは、ロードサービスを呼ぼう
オーバーヒートが起きたときに、ボンネットを開けてエンジンルームを冷やしても、温度が下がらない場合もあるでしょう。
その場合は、エンジンに大きな損傷が起きているかもしれません。そのまま走行してしまうと、エンストする可能性もあります。
危険な状態だと考えられるため、そんなときは自動車保険やJAFのロードサービスを依頼しましょう。
自動車保険は加入している車しか使えませんが、JAFは加入者が同乗していれば、家族や友人の車でも対応してもらえるため安心です。
詳しいサービス内容を知りたい方は、次の記事をぜひ、ご覧ください。
オーバーヒートを予防する方法はある?
オーバーヒートを予防するためには、日頃から水温計をチェックすることが大切です。オーバーヒートの初期症状では、水温計の上昇が見られます。このときに対処しておけば、トラブルは最小限に抑えられるかもしれません。
また、定期的な冷却水の補充やチェックが必要です。同時に冷却水のタンクに破損や漏れがないかどうかも、確認しておきましょう。
ほかにも、ラジエーターやホース・サーモスタットの傷みや破損についても、定期的な点検が必要です。
冷却水の補充方法や選び方を知りたい方は、下記の記事に詳しく記載しています。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
【まとめ】オーバーヒートを起こすとエンジンへのダメージ大きい!日頃から点検しておこう
本記事では、オーバーヒートによるエンジンへのダメージを3つ解説しました。オーバーヒートが起きる原因には、冷却系の部品の損傷や冷却水・エンジンオイルの不足です。
気付かずに運転を続けていると、動かなくなり事故に発展する危険性が高まります。しかし、オーバーヒートが起こる前には予兆があるため、大きな故障を回避できるでしょう。
日頃から水温計や冷却水の量に気を配り、定期的なオイル交換がオススメです。走行中にオーバーヒートしてしまったときは、ロードサービスに助けを求めるようにしてください。
万が一のトラブルに備えてJAFに加入しておくと、長距離のドライブでも安心です。興味のある方は、まずは「JAFの公式ホームページ」をのぞいてみてくださいね。