「タイヤ交換時の増し締めの正しいやり方がわからない」「増し締めをする際の注意点が知りたい」と考える方もいるのではないでしょうか。
タイヤの脱落事故などのニュースが目に入ると”自分の車は大丈夫かな…?”と不安になってしまいますよね。
安全に車に乗るためには、正しい方法でメンテナンスをすることが重要です。この記事では、タイヤ交換時の増し締めの方法や、注意点を解説します。
自身でタイヤ交換をする方や、タイヤ交換の時期が近い方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
タイヤ交換時の増し締めについて

増し締めは、タイヤ交換後のナットの緩みを確認するためにおこないます。
ナットが緩んだまま走行を続けた場合、タイヤ脱落などの重大な事故につながる危険性があります。
とくに、タイヤ交換の作業に慣れていない方が自分でタイヤを交換する場合は、必ず増し締めをおこなうようにしましょう。
”増し締め”の言葉から、より強く締めることを想像する方がいるかもしれませんが、基本的には緩みがないかをチェックするための作業です。
タイヤ交換後の増し締めの重要性

タイヤ交換後の増し締めは、安全なドライブを確保する上で重要な作業です。
正しく締め付けられていないタイヤは、走行中の負荷や振動によってボルトが緩む可能性があります。
ボルトの緩みは、パーツの破損を引き起こすだけではなく、タイヤ脱落のリスクを高めるため危険です。
また、タイヤの増し締めには、燃費の向上やタイヤの寿命延長などのメリットもありますよ。
このように、車の安全性や快適性を維持するためには、タイヤ交換後の増し締めが必要不可欠です。
タイヤ交換後の増し締めの適切なタイミング

タイヤ交換後は、50km〜100kmの走行を目安に増し締めをおこないます。
装着したばかりのタイヤは、ホイール部のなじみ具合によって、ナットに緩みが出る場合があります。こうした問題を解消するのが、増し締めの目的です。
なお、車種や道路状況によっては、目安の走行距離が異なる場合があります。とくに、路面状況が良くない道路を走行する機会が多い場合は、早めに増し締めをおこなうのがオススメです。
初回の増し締め以降は、定期的にナットが緩んでいないか確認するようにしましょう。
ところで、自分でタイヤ交換をしてみたい方や、すでに自身でおこなっている方の中には「みんなは、タイヤ交換をどうしているんだろう…?」と気になる方もいるかもしれません。
下記の記事では、タイヤ交換を自分でやる人の割合を紹介しています。あわせてタイヤ交換をする際の注意点も解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
タイヤ交換後の増し締めの方法

タイヤ交換後の増し締めを自身でおこなう際は、トルクレンチを使用します。
トルクレンチを使用することで、適切な力でナットを締め付けられます。なお、一般的な自動車の場合、トルクは100Nm前後に設定するケースが多いでしょう。
ナットを締め付ける際は、対角線同士で順番におこなっていきます。規定値に設定したトルクレンチが「カチ」と鳴るまで締め付けていきましょう。
規定トルクの正確な数値は、車両説明書などを確認するようにしてくださいね。なお、トルクレンチは、ネットで4,000円前後〜購入できますよ。
もしかしたら、トルクレンチに馴染みのない方や、どんなトルクレンチを購入すれば良いかわからない方がいるかもしれません。
そんな方のために、オススメのトルクレンチを用意しました。下記にリンクを貼っておきますので、よければ参考にしてみてください。
タイヤ交換後に増し締めをする際の3つの注意点

タイヤ交換後に増し締めをする際は、必ず車を安全な場所に停車させた上でおこないましょう。
これから、増し締め作業の注意点を3つ紹介します。主な内容は、以下のとおりです。
増し締めの注意点
- 噛み込みに注意する
- トルクレンチを使用する
- ナットの材質に注意する
次項から、それぞれの内容を確認してみましょう。
とくに、初めてタイヤ交換をおこなう方や、作業に慣れていない場合は、これから紹介する点に注意してみてくださいね。
タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点①【噛み込みに注意する】

タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点の1つ目は「噛み込みに注意」することです。
ボルトやナットのネジ部に、サビやゴミなどの異物が付着したまま作業をした場合、ネジ山を破損させてしまう可能性があります。
また、ゴミやサビがあると、摩擦が生じてしまい、適切な締め付けができません。そのため、作業をおこなう際は、事前にブラシなどで汚れを落とすようにしましょう。
噛み込みによる破損を防止するために、最初は工具を使用せず、手でナットを回し込んでいくのもポイントです。
タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点②【トルクレンチを使用する】

タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点の2つ目は「トルクレンチを使用する」ことです。
ナットの増し締めをおこなう際は、必ず専用の工具を用意するようにしましょう。その際に使用するのが、トルクレンチです。
トルクレンチを使用せずに作業をおこなった場合、ナットごとの締め付け加減にバラつきが発生してしまいます。
ナットの締めすぎや緩みは、パーツの破損や思わぬ事故につながる可能性があるため、注意しなければいけません。
増し締めをおこなう際は感覚でおこなわず、トルクレンチで適切に締め付けるようにしましょう。
タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点③【ナットの材質に注意する】

タイヤ交換後に増し締めをする際の注意点の3つ目は「ナットの材質に注意する」ことです。
ホイールナットには、さまざまな種類・材質のものが存在します。一般的には、スチール製のナットが使用されるケースが多いでしょう。
一方で、アルミ製やジュラルミン製などの、デリケートな材質のナットもあります。スチール製のナットと比較して、強度に劣る傾向があるため注意が必要です。
強度が弱い材質のナットを装着する際は、ネジ山がつぶれてしまわないように、慎重におこないましょう。
タイヤ交換後に増し締めをしても緩んでしまう場合は?

タイヤ交換後に増し締めをしても緩んでしまう場合は、適切なトルク値で再度締め付ける必要があります。
その際は、ボルトやナット周辺が汚れていないかチェックするようにしましょう。汚れが確認できる場合は、ブラシなどで綺麗にしてから装着をおこないます。
再度締め付けをおこなっても緩む場合は、パーツの劣化や破損、その他のトラブルが発生している可能性があります。
繰り返しナットが緩む場合は、早めにディーラーやカー用品店などで点検してもらいましょう。
【まとめ】タイヤ交換後は適切に増し締めをおこない、安全に車に乗ろう!

この記事では、タイヤ交換後の増し締めについて解説しました。増し締めは、ナットが緩んでいないか確認するための作業です。
”増し締め”の言葉から、本来よりも強い力で締め付けることをイメージする方がいるかもしれませんが、そうではありません。
タイヤを着脱した際は、ナットが緩んできていないか確認するために、50〜100kmの走行を目安に増し締めをおこないます。
自身で増し締めをおこなう際は、トルクレンチを使用して、適切な力(トルク値)で締め付けることが重要です。
